ステータスマッチとは
航空会社やホテルの上級会員の人は、一定期間別の航空会社やホテルでも同等のステータスを付与してもらえることがあります。
これは「ステータスマッチ」と呼ばれていて、例えばJALの上級会員がユナイテッド航空のステータスマッチに申し込むと一定期間ユナイテッドの上級会員にもなれるというものです。
多くの場合これには何の費用もかからず、応募条件は航空会社やホテルの上級会員であることだけです(どのステータスが必要かは会社によって条件が異なります)。
他の会社ですでに上級会員になるくらいサービスを利用した人に対して自分の会社の上級会員ステータスを体験してもらうことで、自分の会社も使ってもらうようにするというのが目的です。
このためステータスマッチで得たステータスは期間限定で、無料で永久にそのステータスを保持できるというものではないので注意してください。
上級会員が何かわからないという人はこちらの記事をご覧ください。
ANA上級会員とは?特典などを詳しく解説
アメリカの主要航空会社のステータスマッチルールと必要金額
日本在住者がチャレンジできるステータスマッチは、基本的には海外の航空会社になります。そして、上述の通り航空会社やホテルがステータスマッチさせるのは自社の顧客に転換してもらうことが目的なので、何度も無制限に申請させてくれるわけではありません。
そのルールは会社によっても違うので、アメリカの主要航空会社のルールと一般の上級会員ステータス(スターアライアンスゴールドまたはワンワールドサファイア相当)を獲得するのに必要な金額をまとめてみました。
ユナイテッド航空:9万円〜10万円
ユナイテッド航空では毎年ステータスマッチの内容を変えているようですが、2019年も1/1〜12/31申込分について有効なステータスマッチキャンペーンを実施しています。
現在持っている他社航空会社のステータスに応じて、90日間ユナイテッドのプレミアシルバー(スターアライアンスシルバー)、プレミアゴールド(スターアライアンスゴールド)、プレミアプラチナ(スターアライアンスゴールド)のステータスを得ることができます。
各ステータスに必要なマイル数やセグメント数は以下の通りです。
必要マイルまたはセグメント | |
プレミアシルバー | 7000マイルまたは8セグメント |
プレミアゴールド | 12500マイルまたは15セグメント |
プレミアプラチナ | 18000マイルまたは18セグメント |
なお、東京〜ダラス行きのフライトで、往復¥96,430で13456 PQM(必要マイル)が得られるフライトがあったので、すでに他社で上級会員の人は10万円未満でスターアライアンスゴールドに相当するプレミアゴールドが達成できるということですね。
ユナイテッドはステータスマッチプログラムの詳細を公式サイトで公表しているので、詳しくは公式サイトのこちらのページでご覧ください。申し込むことができる他社の例としてアメリカンとデルタが書かれていますが、それ以外の航空会社でもステータスマッチは可能です。
ただし、すでにスターアライアンスのシルバーやゴールド(SFC)の資格を持っている人は対象外なので、ANAの上級会員は申し込むことができません。
アメリカン航空:$2200
アメリカン航空のステータスマッチはちょっとユニークで、「ステータスマッチ」というものではありません。
アメリカンの場合「ステータスチャレンジ」という名前になっていて、他の航空会社の上級会員でなくても最初に一定の金額を払って一定回数飛行機に乗ることで、90日以内にステータスを達成できるかどうかチャレンジするというプログラムなのです。
最初にお金を払う必要があると言いましたが、アメリカン航空はステータスチャレンジについては公にしておらず(要個別申込)、ステータスチャレンジに必要な費用は時期や人によっても違っているそうです。
必要な金額や搭乗が必要なフライト数(マイル数)はおおよそ以下の通りだと言われています。
目標ステータス | チャレンジ参加費用(ステータス無し) | ゴールドステータス付き参加費用 | プラチナステータス付き参加費用 | 必要マイル数またはセグメント数 | 必要チケット金額 |
ゴールド | $150前後 | $300前後 | – | 7000マイルまたは8セグメント | $1000 |
プラチナ | $200前後 | $400前後 | $500前後 | 12500マイルまたは16セグメント | $2000 |
参加費はステータス無しでチャレンジするかどうかで変動し、ゴールドを目指す場合$1000分の搭乗、プラチナの場合$2000の搭乗が必要です(ワンワールドサファイアに相当するのはプラチナ)。この必要金額はEQD(Elite Qualifying Dollars)、必要マイル数はEQM(Elite Qualifying Miles)、必要セグメントはEQS(Elite Qualifying Segments)とそれぞれ呼ばれています。
日本からアメリカの往復便を使えば、クラスによっては1回でステータスを達成できるのではないかと思います。
なお、すでに前年にアメリカン航空でステータスチャレンジを達成してまだそのステータスをキープしている場合、そのステータスが失効するまで新たにステータスチャレンジに申し込むことはできません。
デルタ航空:$1500
デルタ航空では、ステータスマッチに応募すると承認日から90日間無料で現在の他社上級会員ステータスに応じた上級会員ステータスになることができます。デルタ航空のゴールド会員がスカイチームのエリートプラスに相当し、ステータスマッチで必要なマイル数や金額は以下の通りです。
目標ステータス | 必要マイルまたはセグメント | 必要金額 |
シルバー | 6250マイルまたは8セグメント | $750 |
ゴールド | 12500マイルまたは15セグメント | $1500 |
プラチナ | 18750マイルまたは25セグメント | $2250 |
※いずれの場合も、トライアル中に指定のクレジットカートで$25000を使えばフライト必要金額は免除になります(年をまたがないこと前提)。
なお、ステータスマッチは公式サイトのこちらのページに書かれている航空会社の上級会員のみ応募することができます。ANAとJALも対象です。
また、デルタ航空は入会すると永年上級会員ステータスを保持できるクレジットカードがあり、これは誰でも入会することができます。もちろんカードの審査は必要ですが、SFCやJGCのように一度上級会員を達成する必要がないのでてっとり早く上級会員になりたい場合はこちらも便利です。
ステータスマッチには何回も応募できるのか?
先ほど書いた通り、基本的にステータスマッチは自社の顧客になってくれることが前提なので、何度も応募できるものではありません。ただし、アメリカの航空会社はJALやANAのようにクレジットカードに入会すれば上級会員資格を永年キープできるわけではないことが多いので、会社によっては何度も応募できる場合があります。各社のルールはこちらです。
ユナイテッド航空の場合
1度ステータスマッチに成功した人は、5年間は再度ステータスマッチに応募することはできません。5年経過した後は再度応募が可能です。
アメリカン航空の場合
アメリカンは、ステータスチャレンジで獲得した上級会員ステータスが有効期間内でない限り応募できます。つまり、一度ステータスチャレンジに成功しても上級会員ステータスが失効すればまた応募できます。
デルタ航空の場合
過去3年以内にステータスマッチしたことがある人は応募することができません。ただし、過去のステータスマッチが「ミリオンマイラーステータス」によるものだった場合は例外です。
JALやANAでステータスマッチはできる?
残念ながら、2019年3月現在JALやANAは日本在住者向けのステータスマッチはやっていません。
ただし、海外在住者に対して個別対応はしているようで、専用の申し込みフォームは存在しませんが、海外在住者用のホームページから問い合わせて申込書を取り寄せれば、別の航空会社からのステータスマッチに申し込むことができるそうです。
海外のサイトを見ると、2018年後半に実際ステータスマッチに成功した外国人もいるようなので、海外在住の人ならば挑戦してみてもいいのではないかと思います。
国内在住の人については、個別に応募したとしても残念ながら望み薄なのではないかと思います。
国内在住でお金をかけずに上級会員になりたい人はこちらの記事を参考に頑張っていただければと思います。
陸マイラーでもお金をかけずにANA上級会員になる方法
これは、ハピタスなどのポイントサイトを使って「ソラチカルート」でマイルを貯めて、そのマイルを現金に相当するANAのポイント(SKY コイン)に交換して買った航空券で上級会員になるのに必要なプレミアムポイント(PP)を貯めるという方法です。
ハピタスは陸マイラー必須のポイントサイトですが、当サイトのリンクから登録すれば、324マイル分に相当する400ポイントがもらえます(ポイントをもらうには、登録後7日以内にハピタス経由で楽天などのサービスを使って最低1回はポイントを貯める必要があります。400ポイントは、その時の利用履歴が通帳に記載されてから5日以内に付与されます)。
ソラチカルートについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ:お金を払って上級会員になっても永年キープできるわけではないが、1回のフライトで達成できる場合挑戦する価値はある
いかがでしょうか?ステータスマッチは各社かなり違った特徴があることがわかりました。
すでに他社の上級会員になっている場合ステータスマッチをしてもあまり大きなメリットはないかもしれませんが、違うアライアンスの上級会員にステータスマッチするならやってみる価値はあるかもしれません。特に、ユナイテッド航空は安ければ10万も使わずに上級会員になれるので、1回のフライトで達成できそうな場合やってみてもいいのではないかと思います。
ただし、アメリカの航空会社はJALやANAのようにクレジットカードに入会すれば永年上級会員になれるわけではないこともあるので注意が必要です。
重要なお知らせ
2019年12月27日15:00をもって、当記事でご紹介しているソラチカルートの最重要部分であるLINEポイントからメトロポイントへの交換サービスが終了することになり、事実上ソラチカルートが閉鎖されることが発表されました。
これにより、各ポイントサイト→LINE→メトロポイント→ANAマイルという交換ルートが使えなくなり、ソラチカカードはポイントサイトのポイントをANAマイルに交換する手段としては使えなくなります。
ただし、レートは81%から75%に下がりますが、ソラチカカードに変わる代替手段はありますので、ご安心ください!こちらについては近日まとめる予定です。現時点では当記事もソラチカルート閉鎖前のものですが、こちらも近日更新予定ですので少々お待ちくださいませ。
なお、ハピタスやGポイントなどのポイントサイトは代替手段でもそのまま使うことができますが、ソラチカカードについてはマイルの交換には使えなくなるため、これから新しく作成をご検討中の方はご注意ください。
■ANAマイルを貯める方法