英語の "travel" の語源は "trouble" だと言われるほど、旅にトラブルは付き物です。私も、海外を旅していてトラブルに遭った経験は数え切れないほどあります。
私も数々の出張や旅行で様々なトラブルに見舞われた経験があるので、今回はその一部と対処法をお伝えします。
空港で職員がちぎった書類を探して別の職員に大騒ぎされた!
よく、どこかの国に入国すると、出国時にちぎるタグをパスポートに貼られることがあります。以前ある国から別の国に乗り継ぐ際、このタグをチェックインカウンターのスタッフにはがされたことがありました。もう別の国に向けて出国するからいらないということだと思います。
ところが、飛行機に搭乗する際、搭乗口のスタッフが突然「タグはどこやった!!!」と大騒ぎ。聞くと、「帰国時にまたここに戻ってくるんだから取っちゃダメなのに何勝手にちぎってんだ!!!」とのこと。
この場所には帰りも経由便で寄るので、再入国する時に再度貼られるから今ちぎられても問題ないのではないかと思いましたが、どちらにせよちぎったのは私ではありません。それでも、その職員は大騒ぎしていてあわや飛行機に乗せてもらえないところでした。
でも、この紙切れ一枚でそんなに大事になるとは思えなかったので、私は「もし問題なら後でまた戻ってくる時ちゃんと入国管理局で説明するから(あなたにではなく)、もう飛行機に乗りますよ。」と言ってそのまま搭乗しました。彼は、搭乗ぎわに私に対して「帰ってきたらきちんと説明しろよ!英語でな!!」と吐き捨てましたが(こちらは終始流暢な英語で答えているのに)、他のタグが付いていない乗客のことは何もチェックしていなかったので、その職員の対応が不適切だったのではないかと思います。搭乗時刻が迫っていなければ名前を控えて本社に連絡したかったくらいです。
結局、帰りは再びタグが貼られ、何も問題ありませんでした。
その職員はただの航空会社の地上係員であって、入国管理とは全く関係ない業務のはずなのでこの人が騒ぐのは変ですからね。休暇中であっても、このように頭を働かせておくのは大切です。
これはちょっと例外的なケースだと思いますが、空港ではスタッフのちょっとした手違いや勘違いは普通にあります。スタッフが何かする時は、全て人任せにせず自分の目で随時確認していた方がいいでしょう。疑問があれば、「そのタグ剥がしていいんですか?」のように事前に聞くといいと思います。
空港でトラブルに巻き込まれると最悪犯罪者扱いされてしまうので、自分の身は自分でしっかり守ってください。あと、とにかく動じず冷静に対応することが大切です。
電車の行き先変更が現地語だけでアナウンスされた!
とある夕方、ドイツで乗り継ぎの電車を待っていた時のこと。1日に1本しか電車がないような超絶ド田舎です。
しばらく待っていると、ドイツ語で「今度の(目的地)行きは(別の目的地)行きに変更になりま〜す。(目的地)に行く方は(経由地)行きにお乗りの上(経由地2)でお乗り換えくださーい」とののんきなドイツ語のアナウンスが。
つまり、これを聞き逃すと、変更になった行き先であたふたして目的地にいけなくなるということです。
私はドイツ語が分かったので事なきを得ましたが、これが言葉の分からない国だったらどうなっていたか分かりません。その駅に取り残されても代わりの宿なんかなさそうでしたし・・・。恐ろしいことですが実話です。
言葉に自信のない人は、何かアナウンスがあった時は念のため駅員をつかまえて行き先や時間を聞くようにしましょう。無人駅の場合は、誰でもいいので乗客に聞いてみるといいのではないかと思います。
旅行中にスーツケースが壊れた!
以前、オーストリアで突然スーツケースが壊れたことがありました。保険があれば後で修理代が出るんだと思いますが、旅行中にすぐ修理となるとなかなか対応できないと思います(当時私が使っていたスーツケースはそういうサービスが付帯していなかったので)。
そんな時は、カバンなどの修理屋さんがその辺にないかホテルのフロントに聞いてみるといいと思います。私の場合、カバン屋さんはありませんでしたがウィーンの中心部だったのですぐ近くに靴の修理屋さんが見つかり、応急処置をしてもらうことができました。
その時は今ほどドイツ語ができず、靴屋さんはチェコ系の人で英語も全然通じなかったので、カバンの部品がなくても応急処置だけしてくれればいいことを伝えるのに苦労しましたけどね・・・。
とにかく、困ったことがあれば何でもホテルに聞いてみるのがいいと思います。ホテルの業務に関係なくても、だいたいは助けてくれるでしょう。日本でも同じですよね。
どこかに財布を忘れた!
これもまたウィーンでの出来事ですが、モーツァルトのディナーコンサートの後、何を考えていたのかついうっかり財布を会場のレストランに忘れたことがありました。自分でも信じられない間抜けっぷりです。
気付いたのは翌朝、ホテルのチェックアウトの時でした。清算でクレジットカードを出そうとするも、財布がありません。焦った私はきっとレストランだと咄嗟に悟り、すぐにレストランに電話しました。するとやはりレストランに忘れてしまっていたのですが、ちゃんとしたレストランだったのできちんと保存してくれていました。私は、念のためホテルにパスポートを預けて(ホテル代をばっくれないことを証明するため)すぐにレストランに財布を取りに行きました。
この時はすぐに財布の有りかが分かったので事なきを得ましたが、本当に無くした場合はクレジットカードの使用停止の連絡をすぐにする必要がありますね。また、クレジットカードは紛失や盗難に備え、2枚以上ある場合同じ場所に保管しないことをおすすめします。普段使う方は財布に、予備の分はスーツケースなどに入れておくといいでしょう。
まとめ:何かあっても焦らない。基本は日本での対応と同じ
海外で何かがあると焦るかも知れませんが、どこの国であっても同じ人間の住んでいる場所です。日本だったらどうするかを考え、同じように行動すればだいたいは解決するでしょう。
とにかく冷静に、どうすれば被害を最小限にできるかを考えて行動することが重要ではないかと思います。
実際私が経験した海外のホテルでのトラブルとその対処法もまとめていますので合わせてご覧ください。
海外の航空会社のフライトが遅れてホテルのキャンセル代10万円を取られてしまった時の話はこちら。