最近、ソウル経由で海外に行ってきたのですが、その時アシアナ航空で取った飛行機が実は中身はエアソウルというLCCの便だったということがありました。
それも、アシアナとエアソウルのコードシェア便ということなら普通はアシアナの搭乗員も乗っていますし、航空券にもアシアナの名前が載っていて機内アナウンスでもコードシェア便であることを言うと思いますが、それも一切なし。
予約する時には確かにアシアナ便と書いてあったのに、サービスの実態は全てエアソウル便だったという全く予想外の事態でした。
フライトは特に問題なかったのですが、いろいろ驚いたのでその時のことを記事にしてみました。
アシアナ便で取ったと思ったのにフタを開けたらLCC・・・
まず最初に断っておきますが、私はLCCに乗ったことがありませんでした。
特に避けていたわけではないのですが、これまで私が取ろうとした航空券はたまたまLCCが最安ではなかったり乗り継ぎ回数が多かったことが理由です。
そんな私が最近ソウル経由でとある国に旅行するため取ったのがアシアナ航空の9607便というフライト。
エクスペディアで取りましたが、予約メールにはちゃんとアシアナ便と書いてあります。もちろん、運行はエアソウルだとも書いてあります。
こうやって書いてあったら、たいていの人はごく普通のコードシェア便だと思いますよね?あくまで名目上はアシアナ航空の便なんだから、チェックインや問い合わせもアシアナ航空のカウンターですればいいと思いませんか?
ところが違いました。
アシアナで取ったエアソウル便の特徴
オンラインでチェックインできない
アシアナ航空のホームページ:ダメ
旅行の前日になって、アシアナ航空のホームページからオンラインチェックインしようとしたところ、予約番号が参照できませんという趣旨のエラーが出ます。
アシアナ航空に電話で問い合わせたところ、アシアナ便ではあっても運行するのはエアソウルなのでそちらで確認するよう言われました。
普通コードシェアなら自分が予約した方の航空会社、つまりこの場合アシアナに問い合わせれば各種予約関連対応をしてくれるはずなので驚きましたが、仕方ないのでエアソウルに電話しました。
この時は自分のフライトが実はアシアナ便じゃなかったなんてことは夢にも思わなかったので、エラーのスクリーンショットなんか取っていないのが悔やまれます。
エアソウルのホームページ:ダメ
コードシェアでも接客や運行の業務分担は様々なようで、必ずしも50:50とは限らないことは知っていたので、予約対応までエアソウルなんて不思議だなーとは思いつつもエアソウルに電話しました。
電話の人は、日本人ではありませんでしたがきちんとした日本語でした。
しかし、電話の人によるとエアソウル便であってもアシアナで取っているのでオンラインではチェックインできないとのこと。
実は事前に座席指定ができず、急いでチェックインして席を取りたいという事情があったため、こちらも少し焦っていました。
結局、電話の人もいろいろ努力はしてくれたもののチェックイン&座席指定は当日空港に行ってからでないとできないという結論になり、その日は諦めざるを得ませんでした。
アシアナのカウンターからはチェックインできない
搭乗当日、急いでチェックインしなければならないので少し早めに成田空港に向かいました。
早く着いてしまっても、私はアシアナ航空が所属するスターアライアンスのゴールドメンバーなので、スターアライアンスのラウンジ(ANAまたはユナイテッド航空)でのんびりしていればいいかと思ったからです。
そしてアシアナ航空の自動チェックイン機でチェックインしようとするものの、そんな予約はありませんと一蹴。
繁忙期で激混み・大行列の中アシアナのスタッフにEチケットを見せつつ自動チェックイン機でエラーになると言ったところ、やや面倒そうな顔をしたスタッフさんが「それはアシアナと書いてありますがアシアナ便ではないのでエアソウルのカウンターに行ってください」との素っ気ない返事。
え、どういうこと・・・?
この辺りからそろそろ嫌な予感がしてきました。
案内されたエアソウルカウンターはものすごく端っこにある小さな一角でした。
幸か不幸かアシアナのカウンターほど混んではいなかったので、少し並んですぐに自分の番が回ってきました。ここで初めて一体どういうことなのか聞いてみると、「あ〜、これはアシアナと書いてはありますが実際運行しているのはエアソウルというLCCなのでアシアナ航空は関係ないんですよ」といった趣旨の返事が・・・。
なんじゃそりゃあ・・・。じゃあアシアナの名前を借りてただけってこと???
というかエアソウルがLCCだったということもここで初めて知りました。LCCは初めてだったので機内サービスや食事がどうなっているのか気になりだします。
食事は出るのか聞いてみたところ、軽くサラダのようなものだけは出るとのことでした。
この後も、私の宿泊先の郵便番号が入力必須なのに分からないから先に進めないという理由で15分くらい待たされたのですが、それは別の話なので割愛します。何に手こずってるのか黙ってるから分からなかったけど、言ってくれれば私がネットで検索して30秒だったのにね・・・。
スターアライアンスゴールドメンバーでもアシアナのラウンジは使えない
なお、アシアナの名前で予約した私の航空券は、実際にはアシアナの名を冠しているだけで中身はエアソウル便だったので、アシアナの名前は予約の時に現れるだけです。
つまり、それ以外はアライアンスに所属しないエアソウル便と何ら変わらないため、スターアライアンスのゴールドメンバーだろうと何だろうと、ラウンジは使えないということでした。
それでもダメ元でスターアライアンスのユナイテッド航空のラウンジに行ってみますが、「エアソウルって何ですか?スターアライアンスじゃないので入れません」との冷たい返答。「でも、これスターアライアンスのアシアナ航空で予約したんですが・・・」と航空券を見せても同じ。
日本の会社であるANAのラウンジに行っていればもう少し丁寧な対応だったのかもしれませんが、遠かったので諦めました。
アシアナの名前で取ったエアソウル便は、スターアライアンスゴールド会員でも全て一般会員と同じ扱いになるようです。
全てというのは、ラウンジはもちろんのこと、チェックインの優先レーンも保安検査場の優先レーンも優先搭乗も何もないということです。
ただし、何故か受託荷物だけは別でした。
エアソウルの受託荷物許容量は普通の航空会社よりも少ない15kgまでだったのですが、私の荷物はカメラやスポーツの機材が入っているので30kg近くあります。
こりゃ追加料金を取られるかな・・・と思いきや、何故かそこだけはスターアライアンスのゴールドメンバーだからということで超過料金が免除されました。不思議。
飲み物は水だけ。機内食はけっこういい場合も
LCCユーザーには当たり前のことのようですが、機内でもらえる飲み物は水だけです。それ以外は何もかも有料。
でも、ソウルから乗り継いだ飛行機(同じくエアソウル便)ではサラダが出ました。
これがかなりおいしくて、オーガニック風な野菜を使った新鮮なサラダや温野菜のセットでした。
このサラダは機内でも売っているようでしたが、買うと1200円なのでけっこういい物なのではないかと思います。味もすごくいいし。ただし、サラダなのでボリュームはありません。
マイルも貯まらない
スターアライアンスのゴールドメンバーであってもラウンジに入れない、アシアナ側からチェックインできないというところで想像が付くかもしれませんが、アシアナ名でエアソウル便を取った場合、アシアナやANAのマイルを貯めることはできません。
通常、スターアライアンスの便を予約した場合系列の別航空会社のマイルを貯めることができますが(例:ユナイテッド航空で予約したフライトのマイルをANAマイルとして貯めるなど)、スターアライアンスのアシアナ便としてエアソウル便を予約しても、それをANAマイルとして貯めることはできません。そもそもマイル自体が一切貯まらないので気を付けましょう。
エアソウル便でマイルを貯めるには?
アシアナの名前で予約したと思っていても、運行会社がエアソウルの場合一切マイルが貯まらないというのはマイラー的にはかなりの痛手ですが、それでもポイントサイトをうまく使えば普通にマイルを貯めるよりもたくさんのマイルが貯まります。
例えば、東京からソウルに行く場合で考えてみましょう。
ANAのシミュレーターで計算すると、東京からソウルまで一般的なエコノミークラスの倍率である70%で貯まるマイルは530マイルとなっています。
100%で計算したとしても758マイルです。
一方、ポイントサイトのハピタスでエアトリを使えば何と1620マイル分に相当する2000ポイントももらえるのです。普通に貯めるよりもたくさんのマイルが貯まることになりますね。
ハピタスはポイントサイトの使い方の記事などでも詳しく書いていますが、ここにあるエアトリなどの予約サイトの広告をクリックして航空券を予約するとハピタスのポイントが貯まり、それを81%の倍率でANAのマイルに交換できるというポイントサイトです。
貯まるポイントは、使う広告の種類や倍率によっても変わるのでいろいろ探してみてください。エアトリは一律2000ポイントですが、同じハピタスから楽天トラベルやJTBの広告を使えば購入金額の1%貯まるので、20万円以上の航空券を買う場合はそちらの方がお得になりますね。
ハピタスは陸マイラー御用達のポイントサイトで、以下のリンクから登録して7日以内に利用すると324マイル分に相当する400ポイントがもらえるので、エアソウルを使う場合もそうでない場合も登録してたくさんマイルを貯めてください。
※400ポイントは、登録後7日以内にハピタスを使用し、利用履歴が通帳に記載されてから5日以内に付与されます。
※ハピタス登録でもらった400ポイントをマイルに交換するにはソラチカルートを使う必要があります。詳細はこちらの記事をご覧ください。
まとめ:アシアナ航空便を予約する時は運行会社に要注意
予約サイトで航空券を取る時、普通はそこに表示されている航空会社が運行しているものだと信じて疑わないでしょう。
たとえ運行会社が別だったとしても、コードシェア便では予約した方の航空会社が各種対応を行ってくれるものです。例えば、ここ数年JALとエアタヒチヌイがコードシェア便を出していますが、それもJALとして取れば予約などの対応もJALがやってくれますし、エアタヒチヌイとして取ればエアタヒチヌイがやってくれます。
でも、アシアナの名前でエアソウル便を取った時は、実際はアシアナは名前が出てくるだけで中身はエアソウル便になってしまいスターアライアンス系列のラウンジに入ることもマイルを貯めることもできないので注意が必要です。
アシアナの名前でエアソウルを取った場合の待遇をまとめると以下のようになります。
予約名 | アシアナ航空(エアソウル運行便とのただし書き付き) | |
予約対応、接客対応会社 | 全てエアソウル | |
機内食 | 3時間以上のフライト?だと軽食有 | |
マイル加算 | × | |
スターアライアンスゴールドメンバー向けサービス | 受託荷物制限優遇 | ◯ |
ラウンジ | × | |
保安検査場優先レーン | × | |
優先搭乗 | × |
特に大きな問題があったわけではないのですが、スターアライアンスのアシアナ航空だと思って取ったものが実は聞いたこともないLCCだと分かった時にはやはり驚きました。
ただ、上記で書いたようにハピタスのようなポイントサイトをうまく使えば、エアソウル便でも通常のフライトで貯めるより多くマイルを貯めることができるので試してみてください。
重要なお知らせ
2019年12月27日15:00をもって、当記事でご紹介しているソラチカルートの最重要部分であるLINEポイントからメトロポイントへの交換サービスが終了することになり、事実上ソラチカルートが閉鎖されることが発表されました。
これにより、各ポイントサイト→LINE→メトロポイント→ANAマイルという交換ルートが使えなくなり、ソラチカカードはポイントサイトのポイントをANAマイルに交換する手段としては使えなくなります。
ただし、レートは81%から75%に下がりますが、ソラチカカードに変わる代替手段はありますので、ご安心ください!こちらについては近日まとめる予定です。現時点では当記事もソラチカルート閉鎖前のものですが、こちらも近日更新予定ですので少々お待ちくださいませ。
なお、ハピタスやGポイントなどのポイントサイトは代替手段でもそのまま使うことができますが、ソラチカカードについてはマイルの交換には使えなくなるため、これから新しく作成をご検討中の方はご注意ください。
■ANAマイルを貯める方法