以前複数の海外航空会社が機内Wi-fiを無料化という記事でも言及しましたが、最近アメリカでは機内で無料Wi-fiを提供する動きがあります。
デルタ航空も将来無料Wi-fiを提供することを発表していましたが、今後2週間にわたって55のアメリカ国内便で試験的に無料Wi-fiを導入することが決定しました(2019年5月13日現在)。なお、Wi-fiはこれまでワンデーパスで約1800円ほどしていたそうです。
デルタの計画としては、今回の試験運用を経て最終的には全ての航路で無料Wi-fiを恒常的に提供することを目標としているそうですが、すでに何年も同様のサービスを提供しているJetBlue航空という競合が存在しているため、どう戦うかが見ものとなりそうです。
ジェットブルーはアメリカのLCCですが、2013年には最初にブロードバンドを搭載した航空機を導入し、2017年1月には全ての航空機への導入を完了させており、無料Wi-fiのパイオニアと言えます。
ジェットブルーはViasatというアメリカの通信会社の衛星Wi-fiシステムをいち早く導入しましたが、アメリカ本国の領土をわずかに超える範囲しかカバーしていないのが欠点でした。近年中米まで拡大はしたものの、Gogo社はすでにほぼ全世界をカバーしており、デルタを始めとする多くの航空会社が導入を開始しています。
今回のデルタの試験では利用者が機内でどんなインターネットサービスを利用・閲覧するのかをリサーチすることが目的で、ストリーミングサービスは使えませんがそれ以外のウェブは何でも使うことが可能だとのことです。
一方、ジェットブルーはすでに速度やカバー範囲をかなりの速さで改善していますし、デルタも全航路で導入したとしてもすぐにジェットブルーに追いつくことはできないので、今後デルタがどのように動くのか注目されます。
■海外ニュース記事(英語)
https://www.fool.com/investing/2019/05/13/free-wi-fi-may-be-coming-to-delta-air-lines-flight.aspx