2018年12月ごろから、グアムの近くのパラオ共和国で続々とデング熱の患者が発生しています。
パラオはフィリピンとグアムのちょうど中間あたりにあるミクロネシアの島国。あまり聞いたことがない人も多いかもしれませんが、かつては日本の植民地だったため現在でも親日家が多く、日本からも年間3〜4万人もの観光客が訪れる非常に人気の場所です。
そのパラオで、昨年12月から5人、10人と少しずつ患者を増やしているのが蚊を媒介として伝染するデング熱です。デング熱は、何年か前に日本でも代々木公園などから広まったことが話題になったのを覚えている人もいると思います。
パラオは南国のため過去にもデング熱が流行したことはありますが、今回流行しているのは「セロタイプ3」という型だそうで、パラオでは過去に報告例のない型のためパラオ人は基本的に耐性がなく、驚異になりうるとのことです。
日本人も当然ほとんどの人はデング熱になったことはないと思われますので、耐性はないことになります。
2019年3月時点でパラオでの患者は124人とのこと。大したことない数字のように思えますが、パラオの人口は22000人もいないことを考えると、国民の0.5%以上が感染しているということになり、これを日本の人口にあてはめると60万人もの人が感染していることになります。60万人といば新宿区と渋谷区の全人口を合わせたよりも多いので、大変な人数です。
今のところ今回のパラオの流行で死者や観光客への感染者は報告されていないようで、現地の知り合いに聞いても「去年から騒がれてるけど別に普段通り」とのことですが、ゴールデンウイークや夏休みにパラオに行く人は念のため注意をした方がいいでしょう。
当サイト管理人もパラオには何度も行ったことがありますが、一番大きな通りを外れるともう木々がうっそうとしていてどこにでも蚊はいるので、蚊除け対策は必須です。
とはいえ、パラオのような南国ではスノーケリングなどのアクティビティのあとシャワーを浴びてから食事に行くので、きれいな体に虫除けスプレーをかけるのはためらわれることもあると思います(どっちにしても汗はかきますけどね)。
そんな時は、ハッカ油のようなオーガニック素材の虫除けスプレーがおすすめです。シャワーを浴びた後に虫除けスプレーは使いたくないのでつい蚊に刺されがちになってしまうのですが、そのせいでデング熱になるかもしれないと考えれば虫除けスプレーは必須でしょう。ハッカの虫除けスプレーなら匂いのきつい薬品がベタつくこともなくサラサラ感を保てるので気持ちよく使えます。
デング熱は、二度感染すればデング出血熱になって命を落としてしまうこともある恐ろしい伝染病です。現地の人は普段通りと言っていますが、対策は万全にしていきたいですね。
【参考】海外メディアニュース記事(英語)