2019年のゴールデンウィークは、天皇陛下の生前退位と新天皇の即位の関係で、カレンダー通りに休んでも10連休になることは周知の事実です。
当然、日本人の旅行者はこれまでに例を見ないほど増えることが予想されていますが、実はアメリカからゴールデンウィーク期間に旅行する人も記録的な数になることが予想されているようです。
Airlines for America(通称A4A:アメリカの航空会社の航空会社による業界団体)は3月25日に、今年3月1日から4月30日までの間にアメリカの航空会社を使って海外旅行をする人の数が合計で1億6千万人近くに上る予想であることを発表しました。
これは過去最高の数値で、1日あたりの渡航者数は260万人の予想になっており、前年比で4.3%の増加であるとのことです。増加する旅行者の数を日割り換算すると、1日あたり10万人以上の増加が見込まれることになるため、現在アメリカ国内の航空各社はおよそ13万人分の座席を余分に確保するため動いているとのことです。
天皇陛下が退位するわけでもないアメリカでも旅行者が急増した要因としては、インフレに対応して価格を下げた航空各社の価格競争が経済全体の動きよりも早く激化し、非常に多くの都市に安く行けるようになったためではないかとのことです。
では、激増したアメリカ人旅行者と日本人旅行者の行き先が重なることはあるのでしょうか。
もちろんアメリカ人と日本人の行き先が重なることはゼロではないですが、行った先が日本人とアメリカ人だらけ、という可能性もそんなにないのではないかという気がします。
というのも、アメリカ人に人気の観光地はアメリカ国内ではハワイやフロリダ、海外ではコスタリカ、ニカラグア、ベリーズ、エルサルバドール、パナマ、バハマなどの中米が圧倒的に多いので、日本人に人気の観光地を訪れるアメリカ人は比較的少ないのです。
日本人が近場の沖縄やグアムやフィリピンに旅行するのと同じで、アメリカ人もアメリカから見て近場のリゾートに旅行する傾向にあるということですね。
ただ、アメリカ人にも日本人にも人気のハワイは、もしかしたら2019年のゴールデンウィーク前半はアメリカ人旅行者と日本人旅行者の両方で混み合う可能性もあるのではないかと思います。
ゴールデンウィークまであと1ヶ月。まだまだ旅行の予約は間に合いますが、これから予定を決める人はアメリカ人がなるべく混雑が少ない地域を選びたいですね。
【参考】海外ニュースメディアの記事(英語)