突然ですが、皆さん旅行先で写真は撮っていますか?
スマートフォンしか持っていない人も、一眼レフのようなちゃんとしたカメラを持っている人も、何かしら旅先での思い出をカメラに収めているのではないかと思います。
そんな何気なく撮ってSNSにアップするだけで終わっていた旅行の写真が、実は宝の山かも知れないって知っていましたか?
普通の人には行けない観光名所の写真は、旅行業界を中心にとても高い需要があります。私も2018年の秋からストックフォトを始めてまだ数ヶ月ですが、登録してすぐに売れ始めたと同時に、これまで世界中を旅している強みを生かしていなかったことを後悔しました。
旅行好きな皆さんが撮った写真も、「ストックフォト」に出せば売れるかもしれませんよ。
それがスマホで撮った写真であってもです。
今回は眠っている旅行写真をお金に変える方法をお教えしますので、楽しみながら稼いでみましょう!
ストックフォトとは?
ストックフォトとは、たくさんのクリエイターが様々なテーマの写真をアップロードして販売しているサイトのことです。写真(フォト)がたくさんストックされているからストックフォトですね。
有名どころとしては、シャッターストック(Shutterstock)やピクスタ(PIXTA)があります。
アップロードされている写真のジャンルは実に様々です。旅行の写真も当然ありますし、人物写真、食べ物の写真、エステや不動産など特定の業界の写真、パソコンの写真、ドライバーのような道具の写真などなど、ルールさえ守ればどんなものでも構いません。
ストックフォトにクリエイターとして参加するにはプロのカメラマンである必要はなく、思い立ったら誰でもすぐに登録して写真をアップロードすることができます(簡単な審査はあります)。
スマホで撮った写真でも売れるの??
売れます。売っている人はたくさんいますし、私も売っています。
私は、ストックフォト最大手のシャッターストックでスマホで撮った写真を販売しています(最近承認されたばかりなのでまだ売れてはいませんが)。
その一つがこちら(縮小してあります)。
この写真は何年も前にアメリカに出張した際に、持っていたiPhone6で撮影したものです。
iPhone6のカメラの画質はとてもいいとは言えませんが、それでもシャッターストックで審査に通って販売を許可されました。
シャッターストックは商用のストックフォトプラットフォームなので審査は厳しいですが、スマホで撮った写真でもきちんと工夫さえすれば十分売ることが可能です。詳細は以下「スマホでうまく写真を撮るコツ」をご覧ください。
もちろん、一眼レフのカメラを持っている人なら文句なく商用プラットフォームで販売することができます。
審査さえ通れば、世界中の人から買ってもらえるのでとても楽しいですよ。
写真を売るにはどうしたらいいの?
ストックフォトで写真を売るには、カメラ、身分証明書、銀行口座またはPayPalアカウントさえあればOKです。
ストックフォトのサイトに登録したら、サイトによっては本人確認書類の審査が入りますが、書類を提出したらすぐに写真のアップロードを開始できるサイトもあります。
登録から売れた写真の代金をゲットするまでの主な手順は以下の通りです。
- ストックフォトのクリエイターアカウントを取得
- 本人確認書類を提出
- (プラットフォームによってはここで審査待ち)
- 写真をアップロードする
- 写真が売れる
- 送金可能金額に到達したら銀行口座やPayPalアカウントに代金が振り込まれる
簡単じゃないですか?シャッターストックの場合、本人確認書類(パスポート)は提出しますが、その後特に審査を待つこともなくすぐに写真をアップロード可能です(もちろん写真自体の審査はあります)。
スマホにおすすめのストックフォトプラットフォーム
ストックフォトのプラットフォームは星の数ほどありますが、まだ私も使ったことがないサービスが多いので、私が使ったことのある3つのプラットフォームをご紹介します。
写真AC(Photo AC)
初心者がスマホでストックフォトを始めるのにまずおすすめなのが写真AC。私もダウンロード会員として昔からお世話になっていますが、最近クリエイター会員にもなってみました。
写真ACの一番大きな特徴は、ダウンロード会員は無料で写真をダウンロードでき、写真をアップロードする際の審査も他の商用サイトよりも緩いという点です。実際主婦の人でもスマホを使ってアップロードした写真でお小遣いを稼いでいる人がたくさんいますし、美しい写真よりはテーマ性のある素材写真が豊富なサイトなので、スマホで撮った写真でもテーマによってはバンバンダウンロードされることが見込めます。
ダウンロードされた写真の単価は2.7〜2.8円とストックフォトにしては低いですが、無料のためダウンロードされやすいことを考えると、まずはここに登録して市場のニーズを見極めてから商用のストックフォトにステップアップするのも手だと思います。
ただし、いくつか注意点があります。
- アップロードした写真の著作権は写真ACの運営会社に譲渡されるので、あなたのものではなくなります(自分の写真であってもアップロード後は他の場所で使うことができなくなります)。
- 2018年後半にNHKで取り上げられてから、審査に時間がかかるようになりました。以前は1日程度で終わっていた審査が、今は1週間くらいかかることもあります。
- 他の人がアップロード済みのテーマは、クオリティが基準を満たしていても審査に通らない可能性があります。他のストックフォトプラットフォームではあまり厳しく見られない点なので、注意が必要です。
上記の注意点はありますが、練習用にはいいサイトなので登録してみましょう!
他のプラットフォームよりも競合がアップロード済みのテーマかどうか厳しく見られるので、まずはダウンロード会員として登録して競合調査をするのがおすすめです。
Shutterstock(シャッターストック)
シャッターストックは、業界最大手、売っていない写真はないのではないかというほど何でも揃っている巨大ストックフォトプラットフォームです。
アメリカの会社で、サイトのUIは日本語に対応していますが、登録する写真のタグや自分のプロフィールは全て英語で記入する必要があります(Google翻訳を使えば特に問題ないと思います)。
商用プラットフォームなので審査は厳しめですが、販売単価は$0.25からなので無料ストックフォトよりは全然多いですね。シャッターストックは世界中にユーザーがいるので、いろんな国から自分の写真がどんどんダウンロードされるのはとてもやる気につながります。
写真の審査は基本的には5日以内ですが、早いと即日で完了しますし本人確認の審査待ちもないので、参入しやすいと言えるのではないでしょうか(私は写真の審査が2時間足らずで完了したことがあります)。
写真ACとの併用で登録するのがおすすめです。
私は、1)競合も多いけど顧客も多い、2)ダウンロードされる機会が多い割に単価が無料素材よりは高い、3)一度にアップロードできる写真が無制限という理由でシャッターストックをメインに使用しています(アップロード数無制限は大きいです!!)。
アメリカの会社なので、写真を販売した代金はPayPalで受け取ることになります。
>>シャッターストックコントリビューター(クリエイター)になる
PIXTA(ピクスタ)
日本の商用ストックフォトプラットフォームでは一番有名ではないかと思われるのがピクスタです。審査の厳しさは随一ですが、ダウンロード率はいいと思います。
元々スマホで撮影した写真は許可されていませんでしたが、2018年前半からはスマホで撮影した写真もOKになりました。
海外にも展開しているサービスではありますが、ユーザーは日本人が圧倒的に多い印象がありますので、ここで写真をアップロードする場合は日本人向けのものを意識することがおすすめです(観光地なら海外の写真、人物なら馴染みのある日本人など)。
一つ大きな注意点が、最初は月にアップロードできる写真の数が30枚までに制限されていることです。アップロードしたい時に一気にアップロードすることができませんがストックフォトでは登録枚数が多いことが非常に重要なので、毎月根気強くアップロードする必要があります。登録写真数が増えるとアップロード数の上限も増えるので、根気強く続けましょう。
ピクスタの特徴は、宣伝のために無料素材を提供できることと、独占に設定すれば他の写真より高く販売できるという点です。無料素材は宣伝用なのでダウンロードされても収入にはなりませんが、自分の存在を知ってもらうことができるという大きなメリットがあります。また、独占とは他のストックフォトプラットフォームには出さないと宣言することなので、独占設定した写真はシャッターストックなど他のプラットフォームに出すことはできません。
※クリエイター登録は画面上部でできます。
スマホでうまく写真を撮るコツ
スマホで撮った写真はどうしても一眼レフなどのきちんとした機材で撮影した写真には劣りますが、工夫次第で弱点をカバーすることができます。
一眼を持っている人はあまり気にする必要はない部分ですが、レタッチは写真を売る上でものすごく大事だということを私自身痛感したので、一眼を持っている人もレタッチしたことがなければご一読ください。
室内や夜景など暗い場所での撮影は避ける
スマホと一眼などのしっかりしたカメラの決定的な違いはCCD(イメージセンサー)の大きさとレンズの明るさ(解放F値)の違いです。
一眼ほどの大きなカメラは、通常大きなイメージセンサーを搭載しているためより多くの光を取り込むことができ、暗い場所の撮影でもきれいに撮ることができます。また、レンズも物によりますがスマホについているものよりも解放値が明るく、こちらもやはりより多くの光を取り込むことができるようになっています。
一方、スマホはその小さなボディの中に電話、インターネット、カメラなどなど様々な機能がぎっしり詰まっているので、どうしてもイメージセンサーもレンズも小さいものになってしまいます。イメージセンサーやレンズが小さいということは、夜景や暗いところでの撮影に弱く、ノイズが増えてしまうということになります。
ノイズの入った写真や暗いために焦点の合っていない写真は、ストックフォトでは非常に嫌われます。
スマホで撮った写真をストックフォトで売るには、光が十分にある明るい場所で撮影し、スマホの弱点をカバーする必要があります。
撮影後にレタッチをする
インスタグラムでは、「一切フィルタを使っていないのにこんなにきれいな写真なんですよ」という意味を込めて #nofilter というハッシュタグを使ったりしますが、ストックフォトではレタッチしようが何だろうがよりきれいに見える写真にして勝った(売れた)もん勝ちです。
特に商用写真では、息を飲むほどきれいだったり色鮮やかな写真がパンフレットやポスターに使われやすいので、ぼんやり色あせたスマホの写真をそのまま使うよりも、ノイズを除去したり発色を良くすることは必須です。
先ほど上に載せた私のiPhone6の写真も、多少ノイズがあったので除去するとともに隅を切り取る加工をしました。
こちらがオリジナルの写真なのですが、赤で囲んだ暗めの部分に若干のノイズがあります。
拡大するとこうなります。これは電源ケーブルの部分。わかりやすいように明るくしてあります。
そしてこれは材料や箱が置いてある左下の部分。
さほど気にならないレベルですが、若干画像が荒くなっていてツブツブみたいなものが見えるのがお分かりでしょうか?
これが暗い場所特有のノイズです。
この写真はそこまでひどくはなかったですが、それでも審査に通らない可能でいがあるので、コード部分のノイズを軽減して隅は切り取りました。
そして出来上がったのがこちらの写真です。
つい先ほどスマホは暗い場所での撮影には向かないと書きましたが、この写真は被写体のデコレーション自体が発行しているのでノイズがあまり出ずに済みました。
レタッチするアプリは、パソコンを持っている人はPhotoscape Xがダンゼンおすすめ。WindowsにもMacにも対応していて私も使っています。一部有料の機能もありますが、無料でもワンクリックで十分マジカルな画像が作れますよ!
一番よく使うのは COLORメニューのHDRとマジックカラー。これは鮮やかな写真には欠かせません。写真右側の真ん中あたりです。
あとは、上の写真上部で赤く囲ったEDITメニューのシャープネスとノイズ軽減、そしてTOOLSメニューのスポット修復ブラシです。スポット修正ブラシは特に秀逸で、ちょっとしたゴミや写り込んだ人、電線などを消去することができます。
私は英語で使っていますが、日本語対応なので是非使ってみてくださいね。一度加工するともうオリジナルの写真を見れなくなります(笑)。
たとえフルサイズのハイスペック一眼で撮った写真であっても、ストックフォトで商用として売るにはレタッチは欠かせません。私もフルサイズのいい一眼を持っていますが、レタッチ前の写真はもう売ろうとは思わなくなってしまいました。
レタッチソフトは、パソコンを持っていない人はPhotoshop Fix(Androidはこちら、iPhoneはこちら)がおすすめです。天下のアドビのアプリですが、こちらも無料です。
スマホで撮った写真をストックフォトで売るコツ
スマホで撮影した写真を売るには、とにかくテーマとマーケティングが重要です。どんなテーマの写真を、どんなタグやタイトルで誰に売るかですね。
スマホで撮影した写真は、どうしてもクオリティや美しさでは一眼レフに叶うはずもありません。
そこで、旅行先でたくさん写真を撮る皆さんは、ありふれた当たり前の風景ではなく、ぜひ他の人が撮らない少し変わったテーマを考えてみてください。
例えば、タヒチに行くなら海や水上バンガローだけを撮るのではなく、飛行機に乗る時にもらえるティアレの花(タヒチの国花)の写真を座席に置いてパスポートと一緒に撮ってみたり、街で見かけたウクレレを弾く人の手元を撮ってみたり、ライバルが少なそうかつ需要がありそうな場面を狙うのです。
写真を撮る時、被写体に対して真正面から水平に撮ることを心がけるといった基本のテクニックはもちろんのことですが、その写真を買う人は何に使うのか考えて撮るのがコツです。
先ほどの例だと、飛行機の座席に置かれたティアレの花とパスポートならば、タヒチ向けの旅行プランを企画している旅行会社が使ってくれるかもしれません。ウクレレを弾く人の手元も、ディナーショーの企画の写真に使われるかもしれません。
旅行中に今撮っている写真の需要なんて考えていられないと思いますが、慣れてくるとだんだんできるようになりますよ。
まとめ:たくさん撮った旅行写真を眠らせておくのはもったいない!ストックフォトで売っても何の損もない!!!
一眼の大きなカメラではなくても、旅行中に撮った写真を売ることは十分に可能だということがお分かりいただけたでしょうか?同じ観光写真でも、テーマや購入するターゲットをきちんと考えて撮ればそこには需要があるのです。
これはスマートフォンでもコンデジでも一番でも同じです。
過去に何も考えずに撮った写真も、売れる写真がないか見直してみませんか?もしかするとニッチな需要があるかもしれませんよ。そして、今後旅行する時は是非売れる写真のことも意識して撮影してみてください。
私も、ストックフォトのことを知って初めて自分のパソコンが宝の山だったということに気付きました。本当に、世界中で撮影したレアな写真を利用しないのはもったいないです。
また、個人の主観もありますが、私は写真を撮ることが更に楽しくなりましたし、目的ができたことで写真撮影の技術も向上したと思います。ストックフォトで売る写真選びをする時も当時の情景が蘇ってくるので、撮影の楽しみ、写真選びの楽しみ、お金がもらえる楽しみと三度おいしいです。
皆さんも是非ストックフォトに写真を出してみてください。きっと写真に対する考え方が変わりますよ。
たくさん写真を撮れるほど旅行ができませんか?当サイトではお金をかけなくてもマイルを貯める方法の記事などを数多く書いていますので、是非マイルでたくさん旅行してたくさん写真を撮ってください。